修理・お手入れ

2026年10月6日

ハワイで買ったハワイアンジュエリーの修理-エナメル修理編

ハワイ旅行の思い出に、名前や大切な言葉を入れたハワイアンジュエリー。「長く愛用しているうちに、文字のエナメルがはがれてしまった」とお困りではありませんか。

購入したお店がハワイにあると、修理のためにもう一度渡航するのは難しいものです。しかし、ハワイで買ったハワイアンジュエリーでも、素材や状態によっては、日本国内で修理・リペアを相談できます。

前回はリングのサイズ直しについてご紹介しました。今回は、Local Brandにお問い合わせの多いもうひとつのテーマ、エナメル修理について、エナメルの種類による違いや、修理・注文時に知っておきたい注意点をお伝えします。

 

 

◎ 黒いネームを彩るエナメルの伝統

|| 黒い文字はハワイアンジュエリーの代表的なデザイン

ハワイアンジュエリーには、名前や大切な言葉を黒い文字で際立たせる、古くから親しまれてきたデザインがあります。ゴールドの地金に黒いネームが映える表情は、ハワイアン・エアルーム・ジュエリーを思い浮かべる方にもなじみのあるものではないでしょうか。

その背景として語られるのが、ヴィクトリア朝の英国で用いられたモーニングジュエリーとのつながりです。モーニングジュエリーとは、亡くなった大切な人をしのぶための装身具のこと。黒いエナメルを使った意匠とハワイ王室のジュエリーとの関係が紹介されています。ただし、伝来の具体的な時期や贈答の経緯には異なる説明があるため、ひとつの逸話だけで起源を断定することはできません。

現在では、名前や記念の言葉を黒く彩る意匠として親しまれています。ご自身の名前や大切な人の名前を入れたジュエリーだからこそ、文字の一部がはがれると気になりやすく、エナメル修理のお問い合わせにつながっています。

 

◎ ガラスエナメルと樹脂系エナメルの違い

ネーム部分に色を入れる方法には、大きく分けて、伝統的なガラスエナメルと、樹脂を用いる方法があります。どちらも「エナメル」と呼ばれることがありますが、材料も加工方法も同じではありません。修理を考えるときは、見た目の色だけで判断せず、どの方法で作られているかを確認することが大切です。


|| ガラスエナメル

ガラスエナメルは、ガラス質の材料を高温で溶かし、金属の表面に焼き付ける技法です。適切に加工されたものは耐久性を持ちますが、ガラス質ならではの硬さともろさがあります。加工時には地金との熱膨張の相性などへの配慮が必要で、ひび割れが生じる場合があります。また、完成後も強い衝撃や地金の変形によって欠けたり割れたりする可能性があり、「ガラスなら絶対にはがれない」というものではありません。

 

|| 樹脂系エナメル

樹脂系エナメルは、着色した樹脂を用いて文字などに色を入れる方法です。ガラスエナメルのような高温での焼き付けを必要としないため、比較的取り入れやすい方法ですが、使い方や加工状態によって色を入れた部分がはがれることがあります。


Local Brandが修理相談で接する品では、樹脂系の色入れも見られます。「ハワイで購入した伝統的なデザインだから、必ずガラスエナメル」とは限りません。素材や加工方法は工房・製品によって異なるため、購入時に確認しておくことをおすすめします。

 

 

◎ エナメル修理をしても再びはがれる可能性がある

樹脂系エナメルの修理では、色を入れ直したあとも、使用中に再びはがれることがあります。補修すればその後は永久にはがれなくなる、という加工ではありません。仕上がりの美しさだけでなく、今後もメンテナンスが必要になる可能性を理解しておくことが大切です。


はがれやすさや耐久性は、樹脂の種類、下地の状態、デザイン、使い方などによって変わります。ガラスと樹脂を単純に「丈夫」「弱い」と分けるのではなく、それぞれの特徴と、お手持ちの品の状態を踏まえて修理を検討しましょう。


修理を依頼するときは、元の加工方法が分かるか、どの材料で補修するか、部分的な補修か文字全体の色入れ直しかを確認してください。元の色味や質感を完全に再現できるとは限らないため、仕上がりの見通しについても事前に相談しておくと安心です。


ご自身で塗料や接着剤を使う前に、まずは修理先へお問い合わせください。

 

 

◎ 注文前に知っておきたいエナメルデザインの注意点

黒いネームには、彫られた文字をくっきり見せる魅力があります。その一方で、エナメルを使用するデザインには、欠けやはがれが起こり、将来的に修理が必要になる可能性があります。新しく注文するときも、この特徴を理解したうえで選ぶことをおすすめします。


購入時には、ガラス系か樹脂系か、はがれた場合にどこで修理できるか、補修後の再発に関する案内や保証条件はどうなっているかを確認しましょう。長く身に着ける予定のリングやバングルほど、購入後のお手入れまで考えて選ぶことが大切です。


色入れ部分の維持管理が気になる方は、エナメルを入れずに文字の彫りを楽しむデザインについて、注文先に相談する方法もあります。ご自身の好みと、今後のメンテナンスへの考え方をあわせて選んでください。

 

 

◎ サイズ直しとエナメル修理はまとめて相談する

「サイズも合わず、エナメルもはがれている」という場合は、最初のお問い合わせで両方をお知らせください。サイズ調整を行う箇所と文字の位置、装飾の状態をあわせて確認する必要があります。サイズ直しの詳細については、前回の記事もあわせてご覧ください。

 

◎ 日本国内でハワイアンジュエリーのエナメル修理を相談する方法

まず、購入ブランドに日本国内の修理窓口があるか確認してみましょう。保証書や購入時のメールなどが手元にあれば、購入店へ問い合わせる際に役立ちます。


国内窓口がない場合や、海外へ送る前に日本での修理を検討したい場合は、他店購入品を受け付けるハワイアンジュエリーの工房・専門店へご相談ください。その際は「ハワイで買った品です」と伝え、エナメル修理に対応しているかを確認しましょう。


Local Brandでは、ハワイで購入されたハワイアンジュエリーのエナメルのはがれについてもご相談を承っています。まずは状態をお知らせください。素材や構造、傷みの状態を確認したうえでのご案内となります。


 

|| 相談の前に用意しておくとよい情報

お問い合わせの際は、ジュエリー全体と、はがれた部分が分かる写真をご用意ください。無理に拡大してぼやけた写真にするより、明るい場所でピントの合った写真を撮ると、状態を伝えやすくなります。購入時の写真が残っていれば、元のデザインを確認する参考になります。


あわせて、購入店、購入時期、分かる範囲の素材、過去の修理歴、欠けている場所と気になる点をお知らせいただくと、相談がスムーズです。


素材や加工方法が分からない場合や、保証書をなくしている場合も、その旨をお伝えください。分からない情報を推測で埋める必要はありません。実物確認が必要かどうかも含めて、まずはご相談いただけます。

 

 

 

|| 費用と納期について

エナメル修理の費用は、素材、補修の範囲、部分補修か文字全体の色入れ直しかなどによって変わります。他店購入品では製作仕様も異なるため、一般的な料金例だけで判断せず、お手持ちの品について見積もりを確認しましょう。


納期も修理内容によって異なります。記念日や旅行など、着用したい日が決まっている場合は最初にお知らせください。サイズ直しとエナメル補修を両方希望するときは、両方を含めた費用と日程を確認しておくことが大切です。


配送での修理をご希望の場合は、先にお問い合わせいただき、受付方法や送付先の案内を確認してからお送りください。修理の可否、費用、納期についてご案内を受けたうえで進めると、安心して大切な品を預けられます。

 

 

 

◎ 旅の思い出をこれからも身に着けるために

ハワイで買ったハワイアンジュエリーは、旅の思い出や、大切な人との時間を思い出させてくれる存在です。エナメルがはがれてしまっても、修理できる可能性を確かめることで、再び日常に取り入れられるかもしれません。


ハワイアンジュエリーの修理では、素材や構造とともに、手彫り模様や文字の表情にも目を向けることが大切です。Local Brandでは、お手持ちの品とご希望を確認しながら、エナメル修理やリペアについてご案内します。


「思い出の文字をきれいにしたい」。そんなときは、まずはジュエリーの写真と、気になる箇所をお知らせください。

 

■ 修理のご案内とお問い合わせ